パルコ劇場にて、
舞台「ピサロ」は昨年全45回の公演が行われる予定だったのですが、新型コロナウイルスの影響でわずか10回のみの上演となった作品でしたが、アンコール公演として上演されることになり、観に行くことができました。
渡辺謙、宮沢氷魚、二人のケミは素晴らしく、脇を固める俳優さんも素敵でした。とくに宮沢さんの作られた肉体美は芸術でした。
史実に基づいているストーリー。観る前に少し歴史を勉強?して行きました。
ピサロは16世紀に167人の兵士を率いて2400万人のインカ帝国を征服した、スペインの将軍。
聖職者を交えたピサロの一隊は、無抵抗の3000人を虐殺。太陽の子たるインカ皇帝アタワルパ王を生け捕りにし、身の代金として黄金を奪ったり、また約束を反故にして、1533年7月26日王の処刑を敢行。インカ帝国との戦いに勝利したピサロではあったがスペイン本国の支持を失い、1536年にはカルロス1世にアタワルパを無実の罪で処刑したとして死刑を宣告され、結局1541年6月26日にアルマグロの遺児一派にリマで暗殺された。埋葬されなかったピサロの遺体はミイラとして現在も残されているそうです。
しかしながら母国スペインでは英雄として、1992年から2002年のユーロ導入までスペインで発行されていた最後の1000ペセタ紙幣の裏面に肖像が使用されていたそうです。しかし、現在のペルー人は、インディオはもちろん、混血であるメスティーソの多くも自らのルーツを「インカ人」ととらえており、「ピサロは先祖が築いたインカ文明を破壊した人物」という認識をもっているとのこと。歴史は面白いですね。
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