アンジーのケセラセラ記ログ

素敵な街や一期一会を振り返ります!

日本のゴーギャンを想う島

“日本のゴーギャン”と称された天才画家の田村一村。

奄美大島の自然を愛し、昭和期に活動していた日本画家です。

神童と言われ、1926年に東京美術学校へ入学。同期には東山魁夷もいたそうですが、2ヶ月で退学し、その後は千葉で20年間創作していたそうです。

五十にして天命を知ってか、奄美大島へ渡り亜熱帯の植物や鳥などを題材にした日本画を描き、独自の画業を追い求めていたそうですが、生前それらの作品を発表する機会もなく無名のままこの世を去ったそうです。


田中一村記念美術館は東京、千葉、奄美時代の作品約80点(年4回展示替え)を随時展示しており,日本画家田中一村の画業に触れることができます。

外観が奄美の高倉をモチーフにしているそうですがとってもお洒落です。

この時期は「夏の常設展」開催中でした。

絵葉書より


晩年の傑作「アダンの海辺」


生前は個展をすることも叶わなかった一村。島の人には、自身をゴッホやゴーギャンになぞらえ「私の死後、50年か100年後に私の絵を認めてくれる人が出てくればいいのです。私はそのために描いているのです」と語っていたそうです。奄美大島に移り染色工で生計を立てながら最後まで絵を書き続けた一村の思いが伝わる素敵な美術館が奄美にあります。