友人からの手紙
九州で高校の先生をしてる友人が手紙を送ってくれた。便箋3枚と詩が描かれた3枚。22歳の卒業以来会えていない友人でありながら、その優しさに、この時代に涙が出る。
茨木のり子さんの「花の名」より、
女のひとが花の名前を沢山知っているのなんかとてもいいものだよ父の古い言葉がゆっくりよぎる
物心ついてからどれほど怖れてきただろう
死別の日を
歳月はあなたとの別れの準備のためにおおかた費やされてきたように思われる
いい男だったわ お父さん
娘が捧げる一輪の花
生きている時言いたくて言えなかった言葉です
棺のまわりに誰も居なくなったとき
私はそっと近づいて父の顔に頬をよせた
氷ともちがう陶器ともちがうふしぎなつめたさ
菜の花畑のまんなかの火葬場から
ビスケットを焼くような黒い煙がひとすじ昇る
ふるさとの海辺の町はへんに明るくすべてを童話に見せてしまう・・・
3枚目が涙で読めない。ありがとう。
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